先の記事では生育状況に差のあるなすの苗を接写撮影してみましたので、今回はトマトの苗を撮影したものを見てみます。
トマトも2苗植えていますが、残念ながら1つは肥料過多によるものと思われる症状が出ています。そこで症状が出ているものと出ていないもので比較してみます。上のものが症状が出ていないもので、「トマト1」とし、症状が出ているものを「トマト2」とします。
斜め写真から単純に苗の高さに差が出ていることがわかります。また、遠目に見てトマト2の方が赤が強く感じられます。では、それぞれの葉の接写画像を見ていきます。まずはトマト1のサンプルです。
6つのサンプルがありますが、ほぼ似通った状態になっています。次に、トマト2のサンプルです。
トマト1に比べて葉の形状が捻じれるようになっていることがわかります。色調については、凹凸が激しいので陰りが出ているように見られます。これらをNDVIにしたものを見てみます。
トマト1 NDVI
トマト2 NDVINDVIのカラーマップは以下のものを参考にしてください。上画像はこのカラーマップに従いストレッチされたものです。
大まかに見て、それぞれの苗でNDVIの分布に大きな差異は無いに思えますが、トマト2のサンプル1、5、6は0(白色)に近い部分があるのが分かります。この傾向があるのは肥料過多で葉に変形が出ている苗ではありますが、これが生育の状態に直結するかは判断しかねます。サンプル1は成長した大きな葉ですが、5、6については比較的小さい葉であることから、生育に伴ってNDVI値も上昇することも考えられます。これは、継続的に俯瞰で撮影を行っているので、そちらで差があるかを見てみたいと思います。
最後に、なすでも見られた傾向ですが、撮影角度や葉の形状による陰りがある部分ではNDVI値が高めになってしまうようです。トマト1では葉の端部等に見られますが、トマト2では変形による表面のうねりでできた陰りが影響しているように見えることから、詳細な数値を見ようとする場合に影の影響は無視できないものとなりそうです。一先ずは通常の俯瞰で撮影する場合に極力影が重なるような状態は避けて撮影しようと思います。
次回は、他の苗の葉をまとめて見てみようと思います。
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